ご相談事例Case study

住宅の屋根の塗装工事をしたら雨漏りがした

  • 雨漏り

2階建ての木造個人住宅(築8年)の屋根(アスファルトシングル葺)について塗装工事を行ったところ2ヶ月後に雨漏りがしたとのご相談です。
ご主人曰く、築5,6年時点でも雨漏りがあり、その際施工した工務店が補修し、その後別の塗装業者に塗装工事を依頼したという経緯でした。
新築時工務店と塗装業者とで漏水再発原因に食い違いがあり、その見解の是非をお問合せ頂きました。
【塗装業者の見解(ご主人が確認)】
 ・シングル屋根の勾配は通常3.5/10以上だが、当該屋根は3/10であるための漏水が再発した。
【新築時工務店の見解(弊社が確認)】
 ・塗装業者がシングル材重ね部分の縁切りをせずに塗装を行ったためそこから漏水した。
これらの見解は、新築時からかなり時間が経過していた為、見解の是非の判断が容易ではありませんでした。
弁護士会の紛争処理委員会を紹介して解決してもらうよう助言させて頂きました。
幸いこの住宅は保険付住宅でしたので、安価で弁護士会をご利用頂けました。

 

前述の事例を踏まえ、皆様にご注意頂きたいことは次の2点です。
 1. 修繕業者の営業トークに惑わされず、屋根材の塗装などの工事はその必要性を慎重に検討しましょう。
  (屋根材は通常そう簡単に劣化するものではありません)
 2. 防水関連保証期間は通常10年間程度です。10年以内の防水関連工事を行う際は新築時工務店にて行う方が無難です。
  (第三者が修繕を行った場合、継続しての保証が得られなくなる可能性が生じます)
※マンションの大規模修繕工事に於いても、保証年限内の工事は原則として修繕施工業者に相談されることが望まれます。